2013年1月22日
東京国立博物館
株式会社電通国際情報サービス
クウジット株式会社


東京国立博物館、ISID、クウジット
ARと高精度測位技術を用いた博物館ガイド「トーハクなび」最新版を公開

〜ARを利用した演劇仕立てのコースガイド、高精度測位による展示品別ガイドを提供
1月22日よりAndroidアプリ公開、来館者向けに端末無料貸出も実施〜

東京国立博物館、株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:釜井 節生、以下ISID)、クウジット株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長: 末吉隆彦)は、3社による「トーハクなび共同研究プロジェクト※1」の取り組みとして公開中のAndroid端末向け博物館ガイドアプリ『トーハクなび』に、新たにAR(拡張現実)技術や高精度測位技術を用いたガイドメニューを実装した最新版を、1月22日より公開します。併せて、東京国立博物館の来館者を対象に、1月22日から3月3日まで『トーハクなび』導入済みの端末無料貸出サービスを実施します。※2

今回公開する『トーハクなび』最新版に新たに追加されたガイドメニューの特徴は、以下のとおりです。


AR技術を利用した「トーハク劇場コース」の様子

(1) 「トーハク劇場コース」…AR技術を利用した演劇仕立てのコースガイド
「トーハク劇場コース」では、館内に設置されたARマーカー(CyberCode®)に端末のカメラをかざすと、バーチャルな俳優が現れ、演劇仕立てのガイド映像が流れます。映像コンテンツは、昨年夏に同博物館で開催された子供およびファミリー向けのガイドツアーをベースにしたもので、「縄文・祈りの造形」「仏像に託された祈り」「近代絵画・作者の表現としての作品」の3つが収録されています。

(2) 「日本美術体験型コース 2階」…高精度測位による展示品別のガイド提供を実現
「日本美術体験型コース 2階」では、屏風や絵巻など比較的大きな作品が展示されたエリアを展示室ごとに解説するガイドと、同一ケース内に飾られた複数の作品を種別ごとに解説するガイドを、2つの屋内測位技術を連携させることでスムーズに出し分けます。根付/印籠/櫛(くし)/簪(かんざし)の4種類の作品が同一ケース内で展示される本館10室では、ISIDが研究開発中の近接領域の屋内測位技術「Place Sticker®※3」を用いて、1m程度の間隔で並んでいる展示品を識別し、展示品の種別に応じたガイドを提供します。クウジットの持つ位置測位エンジン「PlaceEngine※4」との連携により、展示品のサイズや来館者の動線に応じたガイド提供を実現しました。

東京国立博物館、ISID、クウジットの3社による 「トーハクなび共同研究プロジェクト」は、2014年3月末まで継続します。今後も、位置情報やAR技術を活用した新たな体験型コンテンツの提供などを通じて、ユーザーにとって最も心地よい情報の受け方や時間の過ごし方を考察しながら、来館者の豊かな鑑賞体験をデザインしていく予定です。幅広い層の方々にご利用いただき、博物館に足をお運びいただく人々のすそ野を広げられるよう取り組んでまいります。

■Androidアプリ『トーハクなび』(1月22日アップデート版)の主な機能:

  1. 『トーハクなび』アプリは、東京国立博物館の総合文化展を鑑賞するために5つのコースおよびスタンプラリーを収録。来館者は滞在予定時間や興味に合わせ、以下のコースの選択が可能。
    「日本美術体験型コース1階」(45分)、「日本美術体験型コース2階」(30分)
    「日本美術の流れコース」(45分)、「トーハク劇場コース」(30分)
    「建物めぐりコース」(30分) 
  2. 「トーハク劇場コース」では、館内に設置されたARマーカーにカメラをかざすことにより、対応するガイド(演劇仕立ての映像コンテンツ)が再生されます。ARマーカーは、「トーハクなび」アプリのホームページにも掲載されます。
      ※ 「トーハクなび」アプリ URL: http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1467
  3. 「日本美術の流れコース」「日本美術体験型コース2階」では、来館者の位置に応じて自動的にガイドが再生されます。
  4. スタンプラリーでは、指定の3箇所をまわると来館者の位置に応じて自動的にデジタルスタンプを取得、3つ集まると『トーハクなび』オリジナルのノベルティ(同館所蔵の風神雷神図屏風をモチーフとした缶バッヂ)がプレゼントされます。

■ 開発役割分担:

コンテンツ監修: 東京国立博物館
企画・開発: 株式会社電通国際情報サービス、クウジット株式会社
コンテンツ制作協力: 株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所

■東京国立博物館、ISID、クウジットからのコメント:
東京国立博物館博物館教育課長の今井敦は、下記のように述べています。
「『トーハクなび』は、博物館ビギナーを想定して開発された鑑賞補助ツールです。博物館のスタッフや生涯学習ボランティアがこれまで開発してきた各種のガイドツアーやワークショップを、最新のテクノロジーの力を借りて、多くの方々に気軽にお楽しみいただけます。『トーハク劇場コース』では、今回初めてAR技術を用いることにより、皆様をより豊かで奥行きのある作品鑑賞の世界にご案内いたします。東京国立博物館は、『ほんもの』との出会いのきっかけ作りのために、今後もさまざまな試みに取り組んでまいります。」

ISID執行役員 オープンイノベーション研究所(イノラボ)所長の渡邊信彦は、下記のように述べています。
「ISIDイノラボは、博物館に足を運んでいただいたお客様に対して、作品やテーマに応じた様々なコンテンツをインタラクティブに提供することにより、鑑賞をもっと楽しんでもらいたい、と考えています。今回はクウジットが持つ位置測位エンジン「PlaceEngine」に加え、ISIDが研究を進める近接領域の測位技術「Place Sticker」を組み合わせることにより、作品のサイズやお客様の動線を考慮したコンテンツの提供を可能としました。この共同研究プロジェクトを通じて、実際に博物館を訪れる多くの方々にどのようなサービスが受け入れられ、楽しんでいただけるのかを今後も検証してまいります。」

クウジット代表取締役社長の末吉隆彦は、下記のように述べています。
「今回の「トーハク劇場コース」 は、バーチャルな演劇仕立てによるARコンテンツですが、海外では先行事例はあるものの、国内では目新しい試みかと思います。また、「日本美術体験コース(2階)」では、高精度屋内測位「Place Sticker」技術の採用による近距離での位置連動型機能の実現に加え、絵巻や屏風などの鑑賞支援となるインタラクティブコンテンツも新規収録しています。子供から大人まで、トーハクの新たな楽しみの1つとして、ぜひ来館して体験いただければ幸いです。クウジットは、今後もリアルとネットをつなぐ技術で、わくわくするような新しいユーザー体験価値を提案、創造してまいります。」
皆様のご来場をお待ちしております。

以上


【本リリースに関するお問い合わせ】
東京国立博物館 広報室 TEL:03-3822-1302  メールアドレス: pr@tnm.jp
株式会社電通国際情報サービス 経営企画室 広報担当 TEL:03-6713-6100 メールアドレス: g-pr@isid.co.jp
クウジット株式会社 広報担当 メールアドレス:

※1 トーハクなび共同研究プロジェクト:位置情報などのIT技術の活用により、東京国立博物館総合文化展における来館者の鑑賞体験をより豊かにすることを目的に、2012月4月に東京国立博物館とISID、クウジットの3社で発足した研究プロジェクト。
プロジェクトサイトURL:http://webarchives.tnm.jp/archives/contents/23
※2 貸出サービス期間中および期間終了後も、『トーハクなび』アプリはGoogle play上で公開され、随時バージョンアップされます。貸出サービス期間終了後は、「トーハク劇場コース」用のARマーカーや「Place Sticker」屋内測位インフラは撤去予定ですが、ユーザー自身の端末にダウンロードした『トーハクなび』アプリにおいて、対応コンテンツを再生・体験することが可能です。
※3 Place Sticker:ISIDが立命館大学およびローム株式会社と共同で研究開発を進めている、無線LAN電波を用いた高精度な屋内測位技術。
※4 PlaceEngine:株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発し、クウジットが商用展開を行っている位置推定技術。Wi-Fi機器を使って簡単に現在位置を推定し、周辺の関連情報を提供しやすくする。

(参考情報)

【『トーハクなび』アプリおよび貸出サービスの概要】
  詳細 URL: http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1467

■『トーハクなび』について:  「トーハクなび」は2011年1月から4月の間、東京国立博物館にて貸し出しサービスとして実施した位置連動型博物館ガイド「とーはくナビ(2011年度グッドデザイン賞受賞)」をベースとして、2012年4月にAndroidスマートフォン向けアプリとして一般公開されました。東京国立博物館・総合文化展をめぐる複数の見学コースを紹介するアプリケーションです。各コースは博物館内で視聴いただくことを想定して作られていますが、現地でなくとも起動し、ご利用いただけます。

【『トーハクなび』貸出サービスの概要】

■期間:  2013年1月22日(火)~2013年3月3日(日)
■場所: 東京国立博物館
東京都台東区上野公園13-9 ( http://www.tnm.jp/ )
■対象: 東京国立博物館 入館者
■料金: 無料
※但し、当日の入館料は必要。東京国立博物館の入館料(総合文化展): 一般600円、大学生400円、高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料
■貸出端末: XperiaTablet S および Xperia SO-02Cなど
※貸出機は台数に限りがございます。(合計20台程度を予定)

【『トーハクなび』一般公開アプリの概要】

■期間: アプリ一般公開:2013年1月22日(火)~
■対象: 一般
※コンテンツは、東京国立博物館内での鑑賞体験を想定し制作されています。また、位置連動機能は、館内のみの機能です。
■料金: 無料
※但し、館内で使用する場合、当日の入館料は必要。東京国立博物館の入館料(総合文化展): 一般600円、大学生400円、高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料
■対象端末: Android OS 搭載スマートフォン・タブレット端末(ver.2.1以降、カメラ搭載、画面サイズ 800×480以上)
※一部、動作に制約のある機種もございます。
■アプリダウンロード方法: Androidマーケットから「トーハクなび」を検索し、ダウンロードしてください (286MB) 。

■ 『とーはくナビ』画面イメージ

   
  
スタート画面
  
コース選択画面
  
屏風インタラクティブコンテンツ画面
  
絵巻インタラクティブコンテンツ画面

【株式会社電通国際情報サービス(ISID)について】 http://www.isid.co.jp/
1975年の設立当初から顧客企業のビジネスパートナーとして、コンサルティングからシステムの企画・設計・開発・運用・メンテナンスまで一貫したトータルソリューションを提供しています。2011 年4 月に設置したオープンイノベーション研究所では、実験段階にあるものも含めた様々な先端技術の実用化に向けて、企業や教育機関などと協働し、技術研究やサービス開発に取り組んでいます。2011年8月には位置・空間連動型サービス分野でクウジット株式会社と業務・資本提携を行いました。

【クウジット株式会社について】 http://www.koozyt.com/
「PlaceEngine」技術を開発したソニーコンピュータサイエンス研究所のメンバーが中心となり2007年7月に設立されました。リアルとネットをつなぐユニークな技術で、人の行動や体験をデザインし、社会に貢献することを目指しています。「PlaceEngine」技術のライセンス提供、行動デザインメディア「GnG(GET and GO)」、および場所や空間に連動した情報配信サービスやAR技術ソリューションの企画・開発・運営を行っています。

*「Android」はグーグルインコーポレイテッドの商標または登録商標です。
*「Xperia」は、Sony Mobile Communications ABの商標または登録商標です。
*「Place Sticker」は、株式会社電通国際情報サービスの登録商標です。
*「CyberCode」は、ソニー株式会社の登録商標です。
*「PlaceEngine」は、クウジット株式会社の登録商標です。
*「CyberCode」および「PlaceEngine」は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発し、 クウジット株式会社がライセンスを行っている技術です。
*その他の社名、商品名は、各社の登録商標または商標です。